ソーラーシェアリングで育てる作物については、もともと農業をやっていた人であれば悩む必要はないでしょうが、農業をやったことのない人は悩むと思います。
今回は、農業初心者がソーラーシェアリングをやる場合に、選ぶべき作物をご紹介します。
ソーラーシェアリングとは?
ソーラーシェアリングとは営農型太陽光発電とも言われており、太陽光発電により売電収入を得ながら、太陽光パネルの下部で作物を栽培し農業収入も得るものです。
太陽光パネルの下部で作物を育てるスペースが必要なことから、通常の太陽光発電設備よりも架台の高さが必要になります。
通常の野立ての太陽光発電については開発が一段落しており、近年はこのソーラーシェアリングが注目を集めています。
ソーラーシェアリングにおいて理解すべきこと
ソーラーシェアリングでは少なからず太陽光の差し込む量が制限されることから、育てる作物の性質について理解しておく必要があります。
太陽光をどれだけ必要とするかは植物によって異なりますが、大きく分けると次の3つに分類することができます。
【陽性植物】
イネ 大根 かぼちゃ 大豆 落花生 とうもろこし キャベツ 白菜 玉ねぎ リンゴ クリ モモ ナシ スモモ ウメ ブドウ ミカン
【半陰性植物】
わさび レタス 里芋 ジャガイモ ねぎ ほうれん草 ビワ イチジク ブルーベリー ブラックベリー ラズベリー ザクロ カキ フサスグリ キウイ アケビ
【陰生植物】
榊 みょうが ふき にら しそ きのこ 三つ葉
最も太陽光を必要とするのが陽性植物、次に半陰性植物、最も太陽光を必要としないのが陰性植物ということになります。
ソーラーシェアリングに適した作物
本来、農地では農業に必要ではない建造物や設備を設置することはできません。しかし、ソーラーシェアリングにおいては一時転用の許可を得ることで、太陽光発電設備を設置できるのです。
そして、一時転用の許可を得るためには、実際に作物を収穫できなければなりません。あくまでも持続可能な農業経営の一助としての太陽光発電であって、太陽光発電ありきではないのです。
太陽光パネルの下部で作物を育てることになるので、少なからず作物には日光が当たりにくくなります。そのため、ソーラーシェアリングにおいて陽性植物を選ぶのはやめた方が良いでしょう。
ソーラーシェアリングでは、半陰性植物か陰生植物から選ぶようにしましょう。
【半陰性植物】
わさび レタス 里芋 ジャガイモ ねぎ ほうれん草 ビワ イチジク ブルーベリー ブラックベリー ラズベリー ザクロ カキ フサスグリ キウイ アケビ
【陰生植物】
榊 みょうが ふき にら しそ きのこ 三つ葉
農業初心者がソーラーシェアリングやるなら選ぶ作物はこれ
ソーラーシェアリングで育てられる野菜もあるのですが、作業工程も多く、経験が必要なので農業初心者には難しいと思います。
おすすめなのは果樹類なのですが、その中でも農業初心者に一番おすすめなのはブルーベリーです。
【半陰性植物】
わさび レタス 里芋 ジャガイモ ねぎ ほうれん草 ビワ イチジク ブルーベリー ブラックベリー ラズベリー ザクロ カキ フサスグリ キウイ アケビ
ブルーベリーは半陰性植物で、遮光率36%程度でも問題なく育つというデータもあります。
そして、農業初心者にはなるべく難易度が低い作物が良いです、
ブルーベリーは、成木まで育ててしまえば、それほど手間をかけなくても毎年実をつけてくれるので、初心者でも問題なく栽培できるでしょう。
まとめ
農業初心者がソーラーシェアリングやるなら、選ぶべき作物はブルーベリーということでした。
農地の一時転用は3年または10年更新なので、更新時に農業の実態がなければなりません、
ブルーベリーであれば、成木になれば多くの手間をかけなくても毎年実をつけてくれるので農業初心者にはぴったりなのです。
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